オーガニックお茶通信

過去から見る無農薬茶の杉本園:お通信No.31 2004年8月発行

自然豊かなお茶畑

お茶畑からこんにちは!

残暑お見舞い申し上げます。

みなさんこんにちは!今年の夏は暑いですね。雨も少ないし……。

毎日、草取りをしている私達にとってはとても厳しい夏です。

今年は外国のお茶が残留農薬問題で入ってこないため、国産のお茶の値段が高いようです。

また、来年以降からペットボトルのお茶の表示義務が代わるため、ペットボトルメーカーが今年中に国産のお茶を来年用に買い漁っていると耳にしました。

そのために値段が下がらないと言う話でした。

例年ですと一番暑いこの時期の三番茶は刈る人は少ないのですが、今年は違います。

みんな一斉に刈り取っています。しかし、この夏の時期は農薬散布の時期でもあります。

今日もお茶を刈っている畑のすぐ横で農薬を散布している畑がありました。

農薬ついでにもう一つ……牧之原台地は高台にあるため風が強いです。

我が家は窓を開ければ表から裏に風が通り抜け、冷房は必要ありません。

冷房のある部屋はお爺ちゃんの部屋と作業場だけです。

しかし、最近は暑すぎるため、家の裏のお茶畑では朝6時頃から農薬散布が始まります。

そして、また夕方6時頃から農薬散布です。

「えっ!?二、三日前に掛けたばかりなのに、またーーー!!」

丁度、食事の支度をして食べようという時なのに……あわてて家中の窓を閉めて回ります。

「暑い~~~~~~~!!」

幸いにして家のお茶畑はここには無いのでご安心を!!

 

またまた、順番で来た今年の役は……防除委員!

今年も順番の役が回ってきました。

そしたら、ナ、ン、ト、虫や病気からお茶の樹を守る?ための防除委員でした。

農薬についてのあれこれのようです。

(あ~、また不機嫌になってくるな・・・)

第一回目の会合では、今年の二番茶(6月収穫)後の農薬規制解除についてだったようです。

まだ大きなお茶工場がお茶刈りをしているのに、農協が規制解除を発表してしまい、お茶刈りをしている近くで農薬散布が始まり、他の委員さんから苦情が出たそうです。

金谷町では農協からお茶刈りの前後の農薬散布規制がFAXで流れてきます。

それも規制解除の3,4日前位に突然!以前はお茶刈りの前後2週間は開けていました。

しかし、段々と短くなり今年の一番茶(4~5月の新茶)では農薬規制は4月16日、早い人のお茶摘みは20日から始まりました。

同じようにお茶刈り後も、まだ刈っている人がいるのに農薬解除が発表になりました。

二番茶に限ったことではなく一番茶からこの通り、そして三番茶に至っては先ほど書いた現状です。

主人は農協に行くたびに農薬の規制解除について言ってきましたが……

「杉本さんの言うことはわかるけれど他の早い人たちが早々終わってしまい、農薬規制を解除して欲しいという要望があり、解除をしているが周りにお茶刈りをしている人がいる場合はくれぐれも気をつけて欲しい。と、言っている。これは農家一人一人のモラルの問題だからそこまでは……」

う~ん?!

農家のモラルと言うよりは農協のモラルなのでは……?

 

『お茶の郷』で試飲販売をやらせて頂ました。

金谷町のお茶の博物館『お茶の郷』で7月始めお茶の試飲販売をやらせて頂きました。

台湾のお客様も多く中国語が飛び交うこともあります。

主人の妹の子は現在中国に留学しています。

夏休みで帰って来たので義妹が「台湾のお客さんも多いから多少なりとも中国語が役に立つだろうから手伝わせるよ。」と嫌がる本人をひっつかまえて手伝わせてくれました。

しかし、お客さんが来ても知らん顔で座り込んだり、バスが来た途端、「オレ、トイレ」と言ってズーーーっと戻って来なかったり……

仕方がないので私が「おーがにっく、ぱうだーてぃー、ぷりーず。ぼとる、うおーたーりとる、ぱうだーてぃー、すぷーん、わん、ガシャガシャ」などと身振りで話し?パウダー茶や煎茶を買って頂きました。

台湾の人たちがいなくなって戻って来た甥っ子はみんなからブーブー言われ、家の長男からは「おまえバイト料なし、ペナルティーとして幾らか置いて行け!」と言われる始末……

仕方なく真面目に通訳を始めましたが売っていたのはナント、余所のお茶でした!?

それでも、半日ずつ三日間来てくれお昼になると「おい!おばさん飯代!」と、いち早く上のレストランに飛んで行き食べ終わるとサッサと帰って行くのでした。

(ちなみに私達のお昼は300円くらいの取ってくれたお弁当でした。)

それでも、多少なりともバイト代を、と思い電話をしたところ

「今から韓国の友達の所に行ってそのまま中国に帰るから、おばさん貸しといてやるよ。」

「……」

 

周りとは逆のことばかりしているの我が家です……???

近頃、乗用型お茶刈り機が増えて来ました。

それに伴って従来の『二人刈り用お茶刈り機』も刈り面が乗用型と同じようにアーチ型からほぼ平型に代わってきています。

乗用型は機械の足(キャタピラ)が通ればいいので、歩くほど広い畝間がいりません。

お茶の樹も樹同士が近づき面積的にもお茶がたくさん取れます。

また、畝間が狭いので草も生えません。

私は草取りをしなくてイイし、お茶刈りも楽で、収量も増えイイなっ!て思うのですが……主人は全く逆のことをしています。

 

畝間スッキリ

お茶の樹の幹から下に向かって伸びた枝は、一度土に潜り顔を出します。

土に潜った部分からは浅い根っこが出ます。

この枝は幹と繋がる部分はお箸ぐらいの太さで繋がり、浅い根っこだけで生きています。

地表に肥料分が無いと、とても弱く病気になったり、虫が付いたりしています。

更によく見ると、枝が多すぎて絡み合ってケンカをしているのです。

まっすぐには伸びないで変に曲がったり急に細くなったりと……

主人に言わせると、これは見えない地中の根の様子がそのまま地上の木に現れていて、根は浅いところを迷走しているため、まだまだ土作りが必要な畑だと感じたそうです。

その為、この枝は全部幹から切り離し、根っ子ごと抜いています。

上の木を切ることによって根も短くなり、木も根も、もう一度伸び直しです。

枝を切った後は畝間がとても広くなり草取りがとても大変です。

収量的にも減りますが、主人の想いはそんなところにはありませんでした。

この主人の感覚、果たして吉とでるか……な?

 

長男のちょっとした解説と補足

ペットボトルのお茶のお陰で一時期農家さん達も少し盛り返しましたが、またすぐに落ち込みました。

この頃の2番茶以降のお茶は見ている側からは、とても危険で飲みたくない代物です。

もちろん農家さん的にも飲みたくないお茶でしょう。

Twitterに載せたら炎上間違いなしのレベルです(--;

 

枝の剪定もこの頃から始めました。

14年経った今でも100%完成とは行かず、まだまだ先があるな~といった感じです。

この農業は本当に長い年月が必要です。自分の代で何とかなるのかな?

 

ここまで読んで頂きありがとうございました!次回のNo.32もご期待下さい!