オーガニックお茶通信

過去から見る無農薬茶の杉本園:お通信No.24 2002年4月発行

ニホンカモシカ

お茶畑からこんにちは!

今年は例年よりも桜の開花が早くて驚いています。

桜の早い年は遅霜の害に遭いやすいと言われています。

今年も毎夜のように畑の扇風機、『防霜(ぼうそう)ファン』が霜よけにと回っています。

お茶農家にとってはこれから取れる一番茶(新茶)が一年の収入の大半を占めます。

遅霜の害に遭うと新芽は凍って枯れてしまう為、新茶が採れなくなります。

この遅霜の害から新芽を守るために、この時期だけ防霜ファンが活躍します。

お茶畑の近くを通ることがありましたら、所々に立っている大きな扇風機を見てください。

決して夏の暑さ対策ではありませんので……(^^;

 

パウダー茶の袋が変わりました。

今までは銀色の小さな袋でした。

冬になると袋が堅くなり、まれに他の袋の角で切れてしまうこともありました。

「何かないかなー」って探していたところ、袋のメーカーさんから新製品が出てきました。

新しい袋は袋の上にビニールが付いているので、これなら切れることはないと思います。

袋を代えるついでに、パウダー茶に”名前”を付けました。

「めぐみ」パウダー茶 700円 (一番茶)

「いぶき」パウダー茶ミックス 500円(一番茶、二番茶半々)

「めぐみ」は緑色、「いぶき」はオレンジ色、模様も付いてお洒落になりました。

袋も一新して、これから夏に向けて大活躍のパウダー茶です。

 

ついに来ました山草刈りデビュー

山草の運び出し前回、書かせて頂きました山奥の畑は、見上げるほど高い急斜面の山を登っていきます。

このお茶畑に着くまでには車から降りて、杖をつき休み休み15分掛けて登ります。

やっと畑まで着いたところですが、更にこの先を四つん這いになって滑りながら登ります。

(隣で、「それってお母さんだけだよ。親父なんかサッサと登って行くよ。」と……ムッ!酸欠状態になり私よりも大変だった人もいるんだから!)

やっとの思いで山の頂上について一息つき、振り返ってビックリ!

澄み切った空気の中、山の向こうに大好きな富士山が見えました。

見回すと家が見え、海も見え、実に広々としています。

風はゴーゴーと音を立て、この私でさえ押されてしまうほどの強さでした。

刈り取った後の草を吹き上げて、ず~っと風の道が出来ています。

 

先日、朝早く来た時は少し靄が残っていて、シーンとした静けさでした。

日を追って上手になっているウグイスの鳴き声が近くの山から聞こえ、時折、竹の割れたような音が『ケーン』と山々に響いていました。

ここは、いろいろな顔を見せてくれます。

……などと、のんびり景色を見て想いをはせてもいられません。

背丈よりも長い山草を主人が草刈り機で刈っていきます。

足下が急傾斜なので滑りながら、草に捕まり、所々に生えているバラと木を外しながら草を集め束ねていきます。

思いの外大変な仕事です。

何年もお爺ちゃん、お婆ちゃんは寒い冬の間、お弁当を持って一月以上草刈りをしていてくれました。

やってみて始めて大変さがわかりました。

束ねた草は集めて大きく束、ね山の上から下に転がし落とします。

そして、キャタビラ運搬車に乗せて車の所まで運び出します。

畑に運んだ背丈ほどの草はカッターで10センチほどに切り、お茶畑に敷いていきます。

 

ナント、鹿(ニホンカモシカ?)が出ました。

火剣山にカモシカ主人が山の草を出していると尾根に突然、ニホンカモシカが出てきました。

しばらく高い所から下にいる主人を見下ろしていたそうです。

たまたまデジカメを持って行ったので写真に撮る事ができました。

確かにここは山の奥だけれど、ニホンカモシカまで出てくるなんて……

ニホンカモシカの出た所まで滑りながらも、いつもの如く四つん這いになって登りました。

枯れ草の山なのに、そこの所だけフキノトウがいっぱいありました。

そして、爪の後も……家に帰ったところ、子供達が「火剣山の守り神、シシ神様だね!!(もののけ姫)」と……。

数日後、お婆ちゃんまでもがニホンカモシカに遭遇。

主人が見たところは火剣山、お婆ちゃんの見たところはヤツボ沢、丁度、尾根伝いとなっているところなので同じニホンカモシカなのかも……?

お婆ちゃんが車で走っていたら、目の前に大きな黒い物体が居たそうです。

こちらを見てからゆっくりと横切り、悠然と山に登って行ったそうです。

「怖くて怖くて……」と興奮していました。

「お母さんよりも背丈も大きいし、太さも抱えきれないほどで、お母さんより太かったよ。\(`O´)/ワ~、ワ~!」と……。

ナンデそこに私が出て来るんですか!いくら太いからってさ……( ̄、 ̄)

 

チョット言わせて、農水省の表示について……   

前々からずっと疑問に思っていました。 

なんで、農薬も化学肥料も使っていない人達がお金と時間を掛けて、認証を取ったり、表示を義務付けられなければいけないの?

使っている人が事細かにしっかりと表示する方が普通のような気がするんだけれど……。

有機の認証ってペナルティー?

お茶工場は合併して大きく、畑では『レール式お茶刈機』や『乗用型お茶刈機』を導入して自動化にすれば農水省の補助金がでます。

しかし、有機栽培をやろうとすればお金を支払わなければ認めてもらえません。

現実問題として有機栽培をすれば収量はとても減ります。

国は付加価値を付けるために有機を推進しているみたいですが、実際にお茶屋さんに売って付加価値が付くのは、化学肥料で生産性を上げ、農薬で見た目が良くなったお茶の方です。

これって、国としては有機を進めない方向に持っていっているとしか感じられません。

私達は補助金が欲しいとは思いませんが、生活出来なくて有機栽培を諦めたという話もよく耳にします。

『自然のわ』の仲間でも、田んぼを売ったり、外に働きに行ったりして生活費に充てながら有機栽培に取り組んでいる人達がいます。

国の政策では有機栽培って必要のないことなのでしょうか?

 

 

長男のちょっとした解説と補足

僕も火剣山では何度かカモシカと遭遇しました。

一番怖かったのは子連れのイノシシと遭遇したときですね。

農作業をしていたら目の前にイノシシが……長い間見つめ合ってしまいました(--;

その間、うり坊(子どものイノシシ)は楽しそうに茶畑を駆け巡っていました。

 

今ではだいぶ有機JAS認証も浸透してきました。

でも最近はGAP認証の方が重要視されているので、お茶屋さんにお茶を売る場合は両方取らないといけないみたいです。

売上は落ちてるのにお金や時間は凄い消費されている農家さん達。

頑張りましょう!!\(^O^)/

 

ここまで読んで頂きありがとうございました!次回のNo.25もご期待下さい!