オーガニックお茶通信

過去から見る無農薬茶の杉本園:お通信No.20 2000年12月発行

ゼロ・エミッション

お茶畑からこんにちは!

今年も一年間 「ありがとうございました。」

今年は秋になっても雨ばかりでした。

我が家にとってといえば、スカッと雲一つない秋晴れの下、秋冬番茶の刈り取り、柿を食べながらの稲刈り、脱穀、籾摺りと忙しいけれど、ゆったりと流れる季節のはずでした。

ところが、ここ数年は秋になっても雨の日が多く、カッパを着ての稲刈りです。

いつも空を見上げてばかりです。稲の天日干しも雨ばかりでずーっと干しっぱなし……。

田んぼはグチャグチャで、一休みに座って柿を食べようという状態ではありません。

そんなこんなで11月の終わりに、やっと新米が口に入りました。

 

お茶畑では大井川の土手の草を沢山頂いて畑に入れています。

先日も草を山ほど抱え歩いていると、顔の辺りがモゾモゾするので「草が当たるのかな。」って思い草を下に置いてメガネを外した途端、10センチほどのムカデが落ちてきました。

驚いてワーワー言っていると主人が「後は俺がやるから、」と・・・(*^^*)

 

秋冬番茶を刈り取った後、みの虫と黄緑色に光った「レイシ」と呼ばれる虫が大発生。

この畑は我が家と国道を挟んで隣にある小さな畑です。

主人は「ここは国道沿いではあるし、余所の畑とくっついているからなかなか大変だけれどやっと、ここまで来たか。これで虫が大発生して天敵が増えバランスが取れていく。段々虫の種類も変わってきているし良い方向に向かって来た。」と山の畑よりも随分遅い自然界の流れを満足げに見ていました。

しかし、おじいちゃんは、虫に葉を食べられ枝だけ、おまけに家の横「レイシなどと言う虫は大昔にいた虫だ。みっともない。」と怒り嘆きながら毎日、毎日ひたすら虫をとり続けてくれます。

 

11月は忙しかったー (@@)        

突然、名古屋にある『中部リサイクル市民の会』から、11月11~14日まで『ポートメッセなごや』で開かれる『ゼロ・エミッションフェア2000』のお誘いを受けました。

よく見ると6万人規模と書いてあります。

「ワッ、スゴイ!家にも運が回ってきたね!」と私は大喜び、主人は「そんなに一足飛びには行かないと思うよ。」と言いながらも参加させて頂く事にしました。

日もあまりないので、野良仕事を片づけなければと多少の雨ならなんのそのと、慌ただしくやっていた所に……またしても11月4日とんでもない話しが舞い込んできました。

インターネットを通じて、12月に開局するBS-J(テレビ東京)「ガリレオの望遠鏡」という番組の取材依頼でした。

それも、わ・た・し・に……「えー!?!?」(☆0☆)

「主婦の元気が日本の経済を救う!?」と言う仮説をもとに、インターネットを通じて社会進出をはかる主婦達の元気いっぱいの声を紹介したい。

その中の1つと言うことでした。

日本の経済を救う!「えー!」社会進出「えー!」

とても私にはほど遠い言葉でしたのですぐお断りしたのですが、農家で自分達の主張を載せている女性のページって見あたらなかったそうです。

主人と相談しますからと返事は翌日に延ばしてもらいました。

主人は「いいんじゃーないのか。この事からお茶だけでなく、お母さんの中に何かが広がるかも知れないし、それに見ている人も『なーんだこんな人でも出来るんだから私だって!』って却ってこの普通のおばちゃんがいいのかも……(笑)」

長男は「お母さん、これは出るべきだよ。恥をかいてもお茶が売れるようになるかもしれないよ。我が家の幸せのために!」

「……人ごとだと思って……」

「ウン!人ごとだよ。あたりまえじゃーないか。」(いつもながらイヤなヤツ)

次におじいちゃんは「別にいーじゃーないか。やって見ろ。お茶を買ってくれる人がいるかもしれんし……」

「おばあちゃんは?」

「そんなもんやったじゃーしょーがないよ!!お金を取られてしまうよ!どこそこじゃーテレビにでるって言って畑を全部売っても足らんかったって言ってたよ!家が潰れてしまうよ!」

「……」  

と、言うわけでこちらもやらせて頂くことにしました。

ナント、取材日は11月10日。名古屋の前日です。

8日までは脱穀、9日は名古屋に準備に出掛け、帰って来るなり忙しくてほっといた家の掃除、名古屋の準備で大忙しでした。

(内緒ですが私があまりにもバタバタしていたので、無農薬栽培仲間の増田さんが見るに見かねて半日手伝ってくれました。ありがとう!)

 

当日はお昼前から8時過ぎまで掛かりました。

めちゃめちゃ緊張していましたが、スタッフの方々はとても気さくな方々で、私はボロを出すまいと頑張ったのですが、いつの間にか“自”を丸出しにされていました。

特にインターネットをしている様子は長男まで加わって、私がキーを打つとき指は2本しか動かす事が出来ないとか、わからなくなればお風呂に入っていてもワーワー言って引きずり出され、慌てて行ってもたいした用事ではなかった。

「実に自分勝手な親なんです。とか文章については最初の頃よりは、まー読みやすくはなってきましたねー。」

などと偉そうにインタビューに答えていました。

おじいちゃんも畑でインタビューを受け「働き者のお嫁さんでいいですネー。」と言われ、畑仕事以外の販売関係などは私のお遊びと思っているお爺ちゃん達なので、言葉に詰まり「……ウ~ン、今でのこんだでねー。しょうがないね~。」とやっと一言。

ちなみにお婆ちゃんはこうと思ったら絶対に意見を変えない人なので、当日はお弁当を持って畑に出掛け、そのまますぐ近くの娘さん(主人の妹さん)の所に避難してしまいした。

(お爺ちゃん、お婆ちゃんご苦労をお掛けします。)

プロデューサーの方が主人の無農薬の話しをとても熱心に聞いて下さいまして「今回は番組の趣旨が違うけれど、このような事を扱う番組があればですがその時は取材してもいいですか?」と、おっしゃって頂けました。

ヤッター!これぞ私が求めていたことだ!!(あるといいな~)

・・・と、ホッとしてはいられない。

テレビ局の方々が帰られてからすぐに名古屋の展示会の準備です。

主人は展示会巡りが好きなので様子がわかり、パネルを作ったりパソコンでホームページを見せたりと、張り切っていました。

 

当日はまたしても増田さんに手伝って貰いながら、主人の妹さんやお爺ちゃんまで引っ張り込んで、農協でお借りしてきた冷茶機にはパウダー茶を入れて試飲して頂きました。

そして、心強い方がいて下さいました。

名古屋の天然酵母パン屋さん『コルンムッター』さん。

直前に展示用のお茶入りパンをお願いしたにもかかわらず、沢山の差し入れと一緒に届けて下さいました。

コルンムッターさんのパンを展示して置くだけで「あらっ、『コルンムッターさん』のパンね。」と皆さんご存じで「家のお茶を使って下さっているんです。」と話をしているうちにお茶を買って頂けました。

展示会の規模はとても縮小されていました。

(だから家にまでお誘いが来たみたい、でもラッキー)四日間、名古屋と自宅の往復でしたがステキな出会いもあり楽しかったです。

 

 

長男のちょっとした解説と補足

ん~自分どうしようも無いクソガキですね!長男さん、もっと親を立てて下さい!(笑)

この取材は確か……自分は関係ないと思ってお風呂入っていた所を突然呼ばれたので、頭にタオルスタイルで行きました。

そして撮影開始、うん、なんか生意気なこと言ってた気がします。思い出しました(笑)

 

コルンムッターさんとも長い付き合いです。美味しいパンいつもありがとうございます!

今回の写真はゼロ・エミッションの時の写真です。

当時のデジカメなので画質が荒いです。ご了承下さい。

 

ここまで読んで頂きありがとうございました!次回のNo.21もご期待下さい!