オーガニックお茶通信

過去から見る無農薬茶の杉本園:お通信No.18 2000年3月発行

車椅子

お茶畑からこんにちは!

今年も新茶の時期を迎えます。今はまだ新芽も固くツンツンしています。

あと半月もしたらお茶畑は萌葱色の新芽で輝きます。

この生命力溢れるお茶畑にいると自然と身体が軽くなります。

……なんて書いていたら長男が「えっ!お母さん。その身体でも軽くなるの(*0*)オー」などと横で言っています。

 

今年も年始めからいろいろあります。     

お正月明け 主人の怪我から始まりました。

「北海道から取り寄せた牧草だけで育てた子牛の堆肥だ。

薬などは一切使われていない良く寝た堆肥だ。」と喜んで、暮れから畑に入れていました。

雨上がり、傾斜の強い畑で堆肥を下ろしていました。

シ-トを外していた時に車がゆっくり下がってきたので「サイドブレーキがゆるかったかな?」と思い、車に乗り込もうとしたその時、濡れた地面に足を取られ滑ってしまい左足を2トンの堆肥満載のトラックにゆっくりと引かれてしまいました。

普段は携帯もかかりにくい山の中なのに、幸い家にいた私の元に繋がりました。 

「やった!すぐ来てくれ!」の一言に驚いて飛んで行くと、真っ青い顔でパンパンに腫れたふくらはぎを抱えた主人がいました。

「指も曲がるし感覚もあるから折れてはいない。」と言う主人を連れて病院に直行です。

病院では「よくこれくらいで済んだ。」と、言われ「ホッ」としました。

がっ!いくつもある堆肥の山を片づけるのにさぁ大変!

松葉杖の主人は横に置いて、妹さん夫婦に手伝ってもらって、なんとか終わりました。

まだ足を引き摺ってますが、動けるようになった途端、また堆肥の山を作ってくれました。

 

3月22日 我が家にとっては大事件発生。

パソコンに向かいあまり来ないけれど一応メールのチェックを、とパソコンのメール欄を覗きました。

未開封のメール239件、「えっ?なに? えーー

今までは一日に1通来ればいい方なのに・・・と、開けてみると『サンプル茶』の文字がズラーーっと並んでいました。

訳が分からないので長男を呼んで「なにーイ、コレー。」

長男も「なんだコレ?」と一つ一つよく見ると、どうもインターネットの我が家のホームページ『サンプル茶プレゼント』からのようでした。

私は何がどうなっているのかわからず、パソコンの横にしゃがみ込んでいました。

(子供達に言わせると「ワーワー」と一人で興奮して?騒いでいたようです。)

その間、長男が色々調べてくれた結果、インターネットの中の登録した人だけに送られてくる『メールマガジン』とか言うものに登録してあり、そこから家のホームページ『サンプル茶プレゼント』が抜粋され登録者に送られていたようです。

しかし、凄いです。22日の午前3時から午前10時までの間に250件その後も続々と、日本国内はもとより北京やカナダからも……改めてインターネットの凄さを知りました。

700件以上のお申し込みがあり今もまだ来ます。サンプル茶をこんなに用意していなかったので、それからが大変でした。

幸い春休み、一家総動員でサンプル茶作りから宛名書きと飛び回りました。

「これで今年のお茶、はけるね。」と子供の笑顔。

丁度、新茶前なので良い宣伝になりました。

無農薬茶やパウダー茶の事を知らない方が多く、知って頂いただけでも嬉しいです。

 

新しく発売された商品はすべて環境にやさしい・・・??

主人の独り言より

テレビのCMでは環境にやさしい商品が氾濫していますが、農業の分野でも同じです。

新しい農薬や化学肥料は殆ど“環境にやさしい”と言うキャッチフレーズがついています。

減農薬の旗のもと、農薬の使用量や回数を減らす事のできる”新農薬”が続々開発されます。

従来の千倍に薄めて使う農薬に変わり、二千~三千倍で使用する物が出てきました。

また、効果がある期間が従来の2倍以上長くなり、農薬の散布回数を減らす事ができます。

農家の立場から見れば農薬の量が少なくて済み、散布回数も少ないので減農薬になっていると思ってしまいます。

確かに減農薬の考え方は”現状の農薬の散布回数を半減する”などの条件が付きますが、農薬原液の濃度を変えたり、長く効果を発揮して従来と同等以上の機能を発揮している状態は、減農薬と言えるでしょうか??

効果の短い物の方が、長く効果を発揮する物よりまだマシだと思うのは私だけでしょうか?

新農薬は従来の物より何倍も高価で、農家の支出はあまり減らないように思いますが……。

私達は使っていないのでわかりませんけど。

化学肥料にも“環境にやさしい”新製品がぞくぞく出てきました。

それは、お茶畑の硝酸態窒素が多すぎるという問題に対して、窒素分が徐々に溶け出すようにした物です。

硫黄やプラスチックでコーティングしたもので、緩効性肥料と言われています。

肥料がゆっくりと溶け出すので、地下水への流亡が少なく環境への影響が小さいと言われています。

光分解性のプラスチックと言われていますが、土壌への蓄積が心配されます。

肥料が地下水を汚染するのは量が多いだけではなく、土壌が生き生きしていないからです。

肥料成分は栄養となり土壌に保存され、必要に応じ植物に吸収されます。

化学肥料を点滴のように直接”根”に吸収させようとする技術もありますが、かなりの肥料が吸収されずに土壌へと流れていきます。

点滴の方法を工夫するのが最新の技術でしょうか??

 

何はともあれ、良かった、良かった。

主人が怪我をした時はワー困った!まだ山草も運んでないし、敷いてもないし、肥料もやって、ストチュウもやって……。

ムムムと、考えても仕方がないからやるしかない!と思った途端、子供達が手伝ってくれ、妹さん夫婦が手伝ってくれました。

そして、何よりもお爺ちゃん、お婆ちゃんの凄さ!!

急傾斜で広い範囲の山草をお爺ちゃんが全部担ぎ出してくれ、その山草をお婆ちゃんが畑の畝に全部引いてくれました。

(おじいちゃんは七四歳、おばあちゃんは七〇歳です。)    

そのうち主人も足を引き吊りながら復帰。

気が付いたらほとんど終わっていました。          

新茶にこの想いとパワー入れ!!と思ったりして(笑)

 

 

長男のちょっとした解説と補足

この時の父の怪我にはビックリしました。

高校から帰ってくると、母が「お父さんが車に轢かれた!」と言うので凄くビックリして、その後の「自分の乗ってた車に!」で、「え?どういうこと??」と目が点になりました。

もちろん階段を登ることも出来ないので、リビングに介護用のベッドを置き……あれ?これは4メートルの高さから落ちたときだっけ?

落ちるのはまた数年後の話しです。後(数年後)の通信にたぶん載っています。

お楽しみに?……とまぁ色々やらかす父なのでした。

 

ここまで読んで頂きありがとうございました!次回のNo.19もご期待下さい!