オーガニック日本茶通信

オーガニック日本茶通信:本当に多くの方々との出会いがありました。

苦労しながら稲刈り

通信No.012「1998年12月」

だいぶ暖かだった秋も11月に入ると急に寒くなってきました。

寒くなると富士山もよく見えるようになります。

シルエット状に見えた富士山も、半月ほど前からは山頂に雪をかぶり、まるで表舞台に出てきたかのように雪の白さが鮮やかです。

今年もまた、真っ青な空にあの雄大な姿を見せてくれました。

今年は雨、雨 、雨ばかりでいろいろと大変でした。

立て続けに来た台風で我が家の山が崩れ、よその畑を埋めてしまいました。

畑も何カ所か崩れたり、畑の道にも亀裂が入ったりと散々でした。

田んぼは、いつまで経っても乾かず、稲も台風で倒れてしまいました。

稲が倒れて水に浸かったまま萌えてきてしまい、すぐに刈らなくてはならなくなりました。

しかし、場所によってはバインダー(稲刈り機)が使えず、手で刈った所もありました。

カッパを着て雨と汗と泥でぐちゃぐちゃの稲刈りでした。

でも、不思議と「ヤダナー」とか「ツライナー」と言う気持ちは全くありませんでした。

「これも自然のやった事なんだ!」と、とんでもない稲刈りを初体験させてもらいました。

例年ですと秋晴れの中、乾いた田んぼに子供達も一緒に来て蛙をつかまえたり、柿を穫ったりと手伝い半分、遊び半分で飛び回っているのですが、それができずチョット残念でした。

でも、逆にこんなに苦労した稲刈りだったから、「この自然の中で大切な食べ物を作らせてもらえるって幸せだナ―。」って思えました。

…とは言っても身体は付いていけず、籾すりの途中、風邪でダウンしてしまった私でした。

 

親子で、はまっちゃいました!(笑)

”食べもの文化”という本に執筆されていらしゃる栄養士の先生、伊藤さんと出会いました。

伊藤さんは、とってもお元気なプラス思考の固まりのようなほんとにステキな方なんです。

伊藤さんと話しているとチョットしたことで思い悩んでいる自分が笑えちゃいます。

そして、「よっしゃー!」という気持ちになります。

でも、私達はまだ伊藤さんにお会いしていません。

だから、伊藤さんのことは又、次の機会にして…伊藤さんから御次男のCDを頂きました。

吟遊舞台『三十路青年団』というグループのCDでした。親子してはまりました(笑)

夏休みに、義妹が福島の実家に出産のために帰っていたので、初めて5泊6日という長旅をしながら遊びに行きました。

ナントその長い期間このCD1枚で通ってしまいました。

息子さん(伊藤ジェットさん)にもビデオを送って頂きました。

初めて見た瞬間「ナンジャコリャー!」とみんな大爆笑!!子供たちは一緒に踊りまくり、歌いまくりました。

四男はCDを友達の所に行くたびに持って行き、三男は学校にまで持って行きました。

…という私も同じで、今だもって車の中は、このテープ一本です。

三十路青年団の歌はとても上手でパワフルで繊細で鋭くって、大笑いできてジワンと来てとにかく好きです。

近頃お茶の方にばかり目のいってしまう私達なので、子供とふれあう機会を頂けました。

長男(高1)と三男(小5)は、ついに二人で群馬までコンサートを見に押し掛けてしまいました。

クラブで行けなかった次男(中1)と、小さいからと我慢させられた四男(小一)は悔しがって悔しがっていました…(`へ´メ)””

そして、長男と三男は大感激し、興奮して帰ってきました。

私達だけでなく子供たちにまで心の栄養をたっぷり頂けて本当に幸せです。

皆さん「お子さんがいらっしゃるから…」と、色々と子供達にまでご心配くださいます。

本当にありがとうございます。

 

ナント!!こんなことがありました。

八月

三重大学の後輩(農業機械)の皆さんが、『農業機械と農業の現状視察』と言うことで主人の所に来てくれました。

多くの卒業生の中でナゼ主人の所なのか?と不思議ですが…「通り道だからだろう。」と私は勝手に思いました。

主人の手掛けてきたFA茶工場(良くわかりませんが全自動化みたいなモノらしいです。)の見学と、現在のお茶作りの現状、それと私達のやっている無農薬でのお茶作りについての説明をしたようです。

 

九月

自然食品関係の仕事をしている横浜の熊田君が、お茶畑を見に来てくれました。

熊田君とは私が横浜の夢ファーマーさん(農家のお母さんと行政が一体となり勉強、活動をしているグループ)の活動発表を見に行って知り合い、家のお茶を買って頂いています。

とっても好青年で、山歩きなど自然の中が大好きだそうです。話していくうちに、先ほど書かせて頂いた群馬の伊藤さんとお知り合いだとわかりビックリ!!しばらく伊藤さんのお話で花が咲きました。

(伊藤さん、勝手に話の種にしてスミマセン。)人の出会い、繋がりってホントに不思議だと思いました。

 

十月

広島の安井さんの息子さんが寄って下さいました。

安井さんに畑を案内しながら説明していくと「アーこれですか通信に書いてあったのは…」と、通信に書かせて頂いた小さな事も覚えていて下さって感激してしまいました。

発展途上国へ日本からの援助関係のお仕事をされていらしゃるそうで、海外での生活が長いようです。

私達の全然知らない世界のお話に、なんにでもスグ興味を持つ主人は楽しそうにあれこれと聞いていました。                 

お茶を通してステキな出会いをいっぱいさせてもらっています。

 

十一月

アグリレディース(地元の農業を考える女性の会)の杉田さんご夫妻が、お茶畑を見たいといらして下さいました。

杉田さんのお宅は我が家より多い3.7haもお茶畑があるそうです。

子供も大きくなり、これからの世の中に本当に残さなければいけないモノは?本当に自分のやりたい農業は?と考えた時今やっている農業で良いのだろうか?と思え、いろいろと勉強をしているそうです。

杉田さんは地元でも、お茶の関係でも、中心になってやっている方なので、主人も「俺が何か言っても周りには何の影響もないけれど、杉田さんが動けば凄いだろうな―。」と茶農家の方では始めて、話の通る杉田さんと出会えて嬉しそうでした。

杉田さんは家の茶畑を見て「いい土だ。いい土だ。」とおしゃって下さいました。

私はよくわからないけれど、心の中で『お父さんすごいじゃん!ヤッタネ!!』などと思ってしまいました。

畑も比較的落ち着いてきた山の中の畑と、葉っぱがなくて穴だらけの牧之原台地の畑とを見てもらいました。

無農薬にしてからの畑の移り具合やお茶の揉み方、周りの人たちの様子から販売にまで話が進んでいました。

お爺ちゃんは「家の前の畑は穴だらけだからみっともない、見せるなよ。」と、私もこの畑を見るとあきれられちゃうのでは?と心配したのですが、そんな心配はよそに主人はもっとひどい畑にまで案内してしまいました。

でも杉田さんは「よくここまでやるよ。土もいいし…ウーン惹かれるなー。」と…

今までのパターンだと「よくここまでやるな~。でもこれじゃぁ金にならんな~。」とか「しかし現実問題として…」と言うように主人の話したい核心部分まで行く前にストップ!でした。

でも杉田さんは違いました。主人のいつもより突っ込んだ話を最後まで聞いてくれて、その上内容までも理解してくれていました。

今までにない新しい動きに嬉しくなりました。\(^0^)/♪

 

EM研究会の杉田先生と出会いました。

無農薬のお茶販売し始めて直ぐに群馬EM研究会の顧問をされている大学の先生、杉田先生と出会いました。

杉田先生には『体や心を作っている食べ物の大切さ』『お茶は人間が作るのではなく作らせてもらっている。』と言うことなど多くの事を教えて頂きました。

私達もお茶作りの中で、先生に教えて頂いた事を段々と感じるようになってきました。

先生に教えて頂いた中に『いのちの五訓』と言うものがありました。

以下先生の文を載せさせて頂きました。

 

「いのちの基は食にあり」意外と忘れていることである。

人間関係、特に経済活動が人間社会の根底を支えるものであり、人々の意識、心の中心がそこにあることは誰にでもわかる。

しかし、私達の意識、心は体から発現し、体は食によって成り立つ事を考える人は少ない。

「いのち」は体と心の両方によって成り立つものである。その「いのち」の基が食にあることを私達はしっかりと認識しなければならない。

 

「食の基は植物にあり」では私達の食の基はどこにあるのか。

スーパーマーケット、コンビニ、デパートの地下売り場、レストランにあるのではない。

すべては「植物」にあるのである。これもわかっているようでわかっていない。

私達は太陽のエネルギーを直接自らのものとすることは出来ない。

介在してくれるのは「植物」である。

酸素も同様である。そして植物は私達の分身である。

細胞、遺伝子を見ればそれは容易に理解できる。

私達はもっと植物をよく知る必要がある。

 

「植物の基は利他にあり」その植物は移動しない。なぜだろうか。

植物は自らを動物に与える。大地と太陽の間で自らの生を営み結果を動物に与える。

自然界の役目ということからすれば、植物は利他的である。

その植物の命を移し変えて生きる草食動物の目は優しい。

雑食に生きる「人間」はどうであろうか。四類をむさぼり食べる人の目は如何に。

 

「利他の基は自然にあり」食物連鎖は自然界の営みである。

人間もしくは人間に近い動物ほど利己的な感情に左右される。

自然界では自己を最後まで主張することは出来ない。輪廻転生すべては一つに。

死をもって個から全体に帰るとき人は解脱する事が出来るのではないだろうか。

(生まれる、死ぬことを考えずしてその途中の生きることを考えることは難しい)

 

「自然の基は調和にあり」その自然は調和(バランス)によって成り立っている。

調和が崩れたとき、生態系は破壊する。

自然浄化力の中で利他と利己との調和をもって生きる以外に私達の場はない。

調和は私達の「いのち」の原理でもある。

調和こそ自然の理、その中にあって調和を崩して生きることが私達の役割なのであろうか。

 

私達は「お茶」は、私達と皆さんとを繋いでくれるための手段だとも思っています。

私達は「お茶」という中継ぎのおかげで多くの方と出会え、成長させてもらっています。

はっきり言って私達は世間知らずな上に、物事の道理というものも全然わかっていません。

新しい出会いがあるたび、如何に自分勝手な考え方をしていたかを気付かせてもらいます。

色々とご迷惑をお掛けしているにもかかわらず、本当に温かく見守って頂いています。

本来あるべき人と人のつきあい方を教えて頂いているように感じます。

お茶を買って下さる皆さんがそうなんです。

買って頂けるだけでもありがたいのに、あらゆる形で応援して下さいます。

杉田先生には無農薬のお茶を売りたいと、飛び出したとたんに声を掛けて頂きました。

「赤城爽苑」さん「群馬EM研究会」黒沢さんを始め、多くの方と出会わせて頂きました。

皆さんが私達のことに親身になって下さり、とても暖かく見守って下さいます。

 

杉田先生との出会いは主人と私それぞれの考え方の基本を頂いたように思えます。

主人の求めているお茶作りは、先生の「いのちの五訓」のような気がします。

家の茶畑は、土に入れた有機物(山草、ワラなど)の分解がとても速いです。

お爺ちゃんとお婆ちゃんが山草をたくさん刈ってくれるので、他所と比べても畑に入れている草の量は多いです。

でも、すぐに土に戻ってしまいます。これは土の中の微生物が活発に働いているからです。

他所の畑は入れた草が、去年の物、一昨年の物と有機物の層が出来ています。

畑の中にもミミズや小さな虫などがいっぱい見られます。

その虫を目当てにモグラ、蜘蛛、蜂やカマキリなどがいっぱいいます。

そして、キジ、ウグイスなどの鳥を始めタヌキ、ウサギなども見かけます。

畑の中には生き物の営みがあります。

周りの山々、空気、太陽、雨、風など全ての自然に見守られ、この自然の循環の中でお茶の木は育っています。

しかし、ここに化学肥料や農薬を入れると微生物が減り、虫が減り、鳥が減り、自然の循環は切れます。そのため有機物も分解しないし、酷くなれば作物の育たない土になります。

今の世の中『無農薬、有機栽培、オーガニック』などの言葉を本当によく見かけます。

それは嬉しいことですが、役所の決めた言葉だけが、一人歩きをしているように感じます。

最初は『無農薬』が大切だと思っていました。

しかし、化学肥料を入れると病気や虫がわいてくると言う事が解ってきました。

化学肥料を止めたところ、昆虫も増え、周りから色々な生き物たちも集まってきました。

無農薬にすれば無農薬茶は出来るのではなく、この回って行く自然の循環の中でバランスが保たれていなければ本物はできないと気が付きました。

そして、先生に食べるという事は「命の移し替え」ともお聞きしました。

それを思うと「たかがお茶じゃーないか」という気にはなれません。

それと共にお茶を売るという事は、ただ物を売るだけでなく、私達の「心」も一緒にお渡しするという事とも教えて頂きました。

これはお茶を販売するだけでなく、お一人おひとりと心を通わす、お付き合いをしていく事なのでは?と思いました。

この、人と人との関わり合いによって、私達は成長させて頂いています。

お茶は単なる飲み物ではなく、人と人とを繋ぐ架け橋になる事ができ、心と心を繋ぐ架け橋にして行かなければならないような気がします。

これが私の求めているものなのかもしれません。

今の時代、何でも目に見える物、表にでている物や現象にばかり目がいってしまいます。

しかし、本当に大切なことはその裏にあり、見ようとしていない、気付こうとしていない、人の想い物の本質だと思います。

表にでている現象にばかり目が行き、気持ちを囚われてどうしてそのような現象が起こったのかを見ることを忘れてしまっています。

そのために虫が付いたそれ農薬だ。

体の調子が悪くなったそれ薬だ。

子供が非行に走った。

と言っては子供を攻めるように、本当にやるべき事とは違うことを頑張ってしまいます。

「そのように考えると、農業でも、医療でも、教育でも、考え方はすべて繋がっているな。精神まで含めた人の心、これが自然の本筋から外れると、いろいろな歪みが来るんだな。」と主人は言います。

私達は杉田先生には本当に大きなものを頂きました。

この頃の主人の話を聞いていると杉田先生の「いのちの五訓」と重なり合う所があるような気がしました。

思い切って書いてみましたが、正直言って…むずかしかったぁ~(´・`)フゥ~。

 

 

お茶農家長男のちょっとした解説と補足

この頃には本当に多くの方々との出会いがありました。

特に僕の中で印象が大きいのが『三十路青年団』の皆さんです。

出会ってから20年経った今でも時々聴いています!それくらい面白い歌です。

杉田先生には本当にお世話になりましたし、熊田さんにも凄くお世話になりました。

熊田さんは現在はオーガニックの食材を広める為に全国を飛び回っています。

 

ここまで読んで頂きありがとうございました!次回のNo.13もご期待下さい!

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