オーガニック日本茶通信

オーガニック日本茶通信:無農薬・無化学肥料4年目の深蒸し茶は?

新茶の収穫真っ最中!

通信No.006「1997年05月」

一番茶の刈り取りもやっと終わりました。

たくさんのご注文を本当にありがとうございました。

遅くなりましたが、やっとお届けできるようになりました。

 

あさつゆ品種の収穫が少なかったです。

最初からお詫びで申し訳ございません。

「あさつゆ」が思ったほど収穫出来ずに、100グラムの袋に280個だけでした。

昨年も新芽の勢いが悪かったですが、それでも100グラムの袋に450個は出来ました。

今年は更に下回ってしまいました。

昨年は木の勢いを取り戻すために、お茶の木の葉と細い枝の部分を全て切り落としました。

まだ新芽の出る前、No.5を書いた時点では、少なくても昨年以下ということはないと思っていました。

「あさつゆ」は量が少ないです。

家の機械では量が少なすぎて揉めないので、近くの知り合いに頼みます。

そのお宅が忙しくなる前に小型の機械で揉んでもらいます。

しかし、今年の新芽の伸びが思ってた以上に遅かったため、揉む(製造)時期を遅らせてもらい、やっと28キロできました。

「あさつゆ」は栽培が大変と言われることを身を持って感じました。

「やぶきた」「さやまかおり」も無農薬への移行期には日照りの害を受けて、木の勢いも、収穫量もガタンと落ちましたが、今年は殆ど元に戻りになりました。

無農薬の特徴らしき厚くて丈夫な葉っぱになりました。

でも、同じ畑の中で同じように耕作をしてきたのに「あさつゆ」はこのような状態でした。

多く注文して下さった方には数を減らして頂きました。本当に申し訳ございませんでした。

春先に「あさつゆ」の畑を増やそうと苗を探しましたが見つからず、お茶の木を1メートルほど刈り取らないで残しておきました。

6月には土に挿して苗を作ります。2,3年経ってから畑に植え替えます。

ある程度の収量が穫れる成園になるまでには7,8年掛かります。

その様なわけで数年間はご迷惑をおかけします。本当に申し訳ございません。

ご注文が来た時点で1,000円のお茶のご注文がとても多かったので、「やぶきた」と「さやまかおり」をみるい芽で刈り取り、1,000円仕立てのお茶を作りました。

こちらのお茶も味わってみて下さい。

 

無農薬無化学肥料4年目の出来は?

我が家のお茶の揉み方は「特蒸し(深蒸し)」と言います。お茶は最初の段階で蒸します。

その時に蒸し時間を長くする事により、渋味を押さえ、抽出する水色も濃緑色になります。

しかし見た目は粉っぽくなります。

1,000円仕立てのお茶を作ろうとみる芽(若い芽)のうちに刈り、例年のように揉んでみました。

粉のようなお茶が出来上がる予定でしたが、お茶はしっかりと形が残りました。

今までのお茶は化学肥料を入れ、早く成長させて、柔らかなみる芽で収穫します。

繊維質が少なく、腰が無く蒸したときに溶けていただけのように今は感じます。

三軒のお茶やさんの評価は……

今までずっと出していたお茶屋さんは「味もお湯に出したときの水色もいいけれど、見た目がこれじゃあね。まー道楽だからこれでいいか。無農薬ブームに振り回されんようにな!」と茶農家仲間の前で大笑いされました。

もう一軒のお茶屋さんは「美味しいね。でも食べるお茶に“無農薬”は必要だけど、飲むお茶に“無農薬”の看板を付けると、他のお茶が“農薬茶”になってしまうので必要ないよ。」

大きなお茶会社さんはまず“無農薬”と言うことが大前提で、それについては信頼して下さっているようです。

昨年よりは良いみたいですが、想像していたお茶と違っていたようです。

無農薬茶はあまり扱った事がないので、何とも言えないようでもあるような……?

評価は様々でしたが、お茶屋さんにはそれぞれの特長があるので、認めてくれたからイイ!認めてくれないからダメ!とは決して思っていません。

ただ、今まで買ってくれてたお茶屋さんの欲しいお茶とは合わなくなってきています。

今年はこのような状態でしたが、栽培の仕方や製品にする揉み方など、これからもっと勉強しなければならない事ばかりです。

 

茶の過剰施肥が原因か(静岡新聞より)

私達の住む金谷町と隣接している掛川市の溜め池で、コイやフナが大量死した記事でした。

この池は周りをお茶畑に囲まれていて、大雨が降った後に畑から酸性化した化学肥料が流れ込んだ事が原因のようです。

茶業試験場の先生のお話として「お茶畑に肥料をやりすぎて、土中に蓄積されていた肥料が大雨で一気に流れ出たためだ。他の茶産地でも同様の状況になる恐れもあり、環境だけでなく茶樹への危険性もある。」と書かれていました。

また肥料をやればやるほど良いお茶が出来ると考えている生産者や茶商工業者が多い。

施肥の在り方を見直すべき時が来たと閉められていました。

主人は最近のお茶栽培の現状をわかり過ぎているだけに、お茶屋さんを巻き込み「無農薬茶のお茶屋さんとお茶農家達」なんて集まりは出来ないのか?と密かに思っていたようです。

無農薬茶として認めてくれる、お茶屋さんと繋がったのは嬉しいことですが、主人の思いは別の処にあるようです。

必要以上に使われている農薬や化学肥料について、農家の仲間と話してみても「そりゃあ、わかるけどよ、他に方法もないし、農協や肥料屋の言うよーにやってるから大丈夫だら。」と言う農家の現状。

今が赤信号だと気付いていない人がほとんどです。それどころか青信号だと思って堂々と手を上げて渡っています。消費者の人達の方が気付いて声にしています。

でも農家がお互いに気付き、変えていかなければ、今の多肥料・多農薬の現状は代わらないと思います。

意識を変えて無農薬に取り込まないと、ブームだから、高く売れるからと一時的なもので終わってしまうような気がします。

だから私達は今のお茶屋さんで頑張りたいのですが……難しいです。 

 

ベテランの成島さんにお会いました。

アグリレデース(農業を考えるお母さんの会)の成島さんのお宅に二人でお邪魔しました。

成島さんは無農薬茶10年の大ベテランです。お茶畑や揉んでいる所を見せて頂きました。

無農薬茶には、それなりの揉み方のコツがあるようです。

10年経った今では、普通のお茶より良い評価をもらっているようです。

私達の話を聞いて下さって「杉本さん達はもう苦労しなくてもいいよ。私達がさんざん苦労してきたから、もっと楽にやりなよ。」と、おっしゃって下さいました。

こんなにも近くに頼もしい先輩がいたなんて、これから色々と教えて頂けそうです。 

 

お茶収穫時のエピソード

主人の妹さんの旦那様が、お休みの日にはお茶刈りの手伝いに来てくれます。

自然が大好きで(実は単に食べることが好きなのかもしれませんが……)春は山菜採り、タケノコ堀り、秋は栗拾いに山芋堀りと、ここで生まれ、ここで育ち、尚かつここに住んでいながら田舎の生活を満喫している人なのです。

この日も途中で一休みしたら、いつの間にか野いちごをいっぱい採ってきてくれました。

野いちごを食べながらのいっぷく(一休み)でした。

 

 

お茶農家長男のちょっとした解説と補足

97年に入り2月、4月、5月と、この頃は通信を凄く沢山書いています。

今は年に3回です。

この頃のあさつゆファンは売り切れるのがわかっていたので、1人で50~100袋まとめ買いする方がいて、新茶時期に速攻で売り切れました。

今も人気でよく売れますが、この頃はホントに凄かったです。

あさつゆの茶畑も今やっと増やしているところです。20年経ってやっとです。

当時も少し増やしましたが、ホントに極わずかなので、これから増やしたいと思います。

この頃のお茶は殆どお茶屋さんへ売っていました。今は100%自販なので真逆です。

父と母はお茶屋さんをいくつも回って買ってもらっていたようです。

本当に苦労していたんだなぁと思います。

 

ここまで読んで頂きありがとうございました!次回のNo.07もご期待下さい!


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